製品を生産する工場をもつ企業では、工場のことを「生産現場」と呼びます。生産現場にも、本社などとは別に事務部門があり、そこで働く人々を「生産現場事務員」と言います。

　仕事は、工場での生産活動を支援する、さまざまな事務です。「注文生産」の場合は、生産現場事務員は製品の注文を受けると、製造部門の責任者と打合せをして、納期までに製品の製造が出来るかどうかを検討し、日程を調整します。

　急な注文などでは、何人が何時間の残業をすれば間に合うか、などを計画します。そして、製造に必要な原料や部品などの在庫を調べ、不足が出ると考えられる場合は、日程に合わせて納入してもらうために、原料や部品を納入する業者と交渉をします。

　また、製造にあたる生産現場スタッフが、注文の製品を作るのに必要な知識・情報を確認し、作業手順を理解できるように作業指示書を作成します。製品が出来上がったら、生産現場事務員は、製品の数量を製品番号などで確認し、納入先に製品発送の日程を知らせ、運送業者に連絡して、納期に間に合うように製品を出荷します。

　「見込み生産」の場合は、生産現場事務員は過去の販売データなどを細かく分析して、販売量を予測し、生産計画を立てます。販売量の変動によって、製品の在庫が不足したり、あるいは大量に残ったりしないように、常に在庫量を把握し、必要に応じて、生産計画を変更したりして、生産量を調整します。