ネイルとは手足のツメのことです。多くの女性は、自分で市販のマニキュアをツメに塗りますが、ネイル・アーティストは、高度な技術とセンスで、客の要望に応じてツメを美しく飾ります。ネイリストとも呼ばれます。ネイル専門のサロンや美容室などに勤務する人と、美容室などと契約してフリーランスで働く場合が見られます。

　カラーリング（色を塗ること）の前に、まず、客のツメの形を整え、指先を美しく仕上げます。次に、パーティや結婚式に出席するなどの、客の予定に応じて、衣装やブーケの色に合わせたネイルデザインを提案します。客の注文によっては、スカルプチュアと呼ばれる「付けツメ」も提案します。これは、特殊なゼリー状のものを、筆で立体的に塗り固めるものです。

　そして、カラーリング。ネイリストのテクニックの見せ場です。カラーは服や髪の色に合わせるなど、トータルなものの見方で色を選び、塗りあげます。色ムラやツメの付け根にも、細かに注意をはらい、ひと筆ひと筆、小さな模様などを描いていきます。技術は、経験を積む中で身に付けていきますが、デザインや色彩感覚は、日ごろ、自然や身の回りのものを観察することでやしないます。

　ネイルファッションの国際的なコンテストもおこなわれ、ネイル・アーティストの世界は広がりつつあります。